みかん箱の中の世界
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組織をみかん箱に例えてみる
組織に所属することとのデメリットとして、所属するまでその組織が健全な組織であるかを判断することができないことがあります。
シュレディンガーの猫とか書ければ格好もつくのでしょうが、そのあたりの理論はよくわかっていないのでみかん箱を例にして考えています。
この場合、「みかん箱」は組織で「みかん」は人材や技術、会計状態などになります。
「みかん箱」の中に傷んだ「みかん」がない状態
これを健全な状態と考えます。
この状態の組織であれば、新しい「みかん」を入れても大丈夫でしょう。
しかし、この「みかん箱」を開封してすべての「みかん」をチェックするまでは、傷んだり腐った「みかん」があるかどうかはわかりません。
それを管理・判断できる管理者が最低でも一人必要になります。
残念ながら新しく入る「みかん」はその管理者が正しく「みかん」を選別できているのか、箱の中に入れられるまで、そして、入れられてしばらく経たないことには判断ができません。
「みかん箱」の中に傷んだ「みかん」がある状態
まず、「みかん箱」の中のどこに傷んだ「みかん」があるのか、どれが傷んだ「みかん」かを判断する必要があります。
そして、見つけた傷んだ「みかん」を取り除くことができれば良いです。
新しい「みかん」に入れ替えられるのであればなお良いですが、それを判断する術をみかん箱の管理者が持っているのかどうかは、新しく入る「みかん」は知りえません。
傷んだ「みかん」が除去されない場合、その「みかん」は腐ってしまいます。
そして、恐ろしいことに他の「みかん」へ傷みは伝播していきます。
※プログラマー的具体例
みかん1=プログラミング言語のCOBOL
みかん2=COBOLエンジニア
「みかん1」の技術は過去には豊富に案件がありましたが、いまではほとんどありません。
傷んだ、というよりも腐った状態です。
「みかん2」のエンジニアは、まだ傷んだ状態のため、保守系案件で食いつなぐことはできなくはないけれど、近い将来に腐ります。
管理者は早々に「みかん1」を現在必要とされているプログラム言語に変え、「みかん2」を教育し直すといったことを行う必要がありますが、それを怠ると使うことのできない腐った「みかん2」を抱えることになります。
そしてそれは、別の「みかん3=組織の収支」まで傷つけてしまうことに繋がっていきます。
あなたの周りに傷んだみかんはあるか
傷んだみかん(技術変化、不正の傾向、モラルハザードなどまだ対応できるもの)がある場合や見つけてしまった場合は、とにかく管理者に伝えましょう。その後の対応にもよりますが、早い段階なら問題は対処可能でしょう。
腐ったみかん(技術の陳腐化、不正会計、パワハラ上司などどうしようもないもの)がある場合は、まずそれを管理者が把握しているかどうかを確認しましょう。
また、明らかに腐ったものからは距離を取るようにしましょう。
少しでも自身という「みかん」を傷めないように気をつけましょう。
管理者によって適切な対応が行われない場合は処世術を考えるべき時が来ます。
- みかん箱の中を移動(所属変更等)して傷んでいない場所へいく
- 別のみかん箱の管理者を呼ぶ(外部機関を頼る)
- みかん箱の外へ出る(退職)
- 別のみかん箱の中へ入る(転職)
- 自分が管理者となるみかん箱を用意する(開業・起業)
など、選択肢は残されている間に行動を起こしましょう。
一緒に腐り落ちていくことだけは絶対に避けましょう。
まとめ
組織に所属するにしても、その中に入って全体をかき回さないことには、本当にその組織が健全であるかは判断できません。
サラリーマンになる際は組織選びに慎重になる必要はあるのですが、所属前に判断し切るのは難しいでしょう。
また、あるときは健全だったものが何かのきっかけで痛み、そして腐っていくこともあります。
それらは、他の健全なものを巻き込んでいきます。
それを防ぐには、管理者が適切に対応を取るように誘導するか、自身の処世術を磨き腐った場所から離れることを覚えなければなりません。
フリーランスになるということは、新しいみかん箱を用意して、そこに新鮮なみかんを選別して入れることになるため、ある意味で理想的な状況を作ることができます。
しかし、管理者にノウハウがないとあっさりと腐ったみかんの入れ物に変わり果てるので、学ばなければいけないことは多くあります。
どのような選択を行うにせよ、出来る限り自身に関する「みかん」は傷ませないように対応したいものです。