クラウドファウンディングを使用して起業する際の注意事項
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アイデアだけでは勝負できない
前の記事ではクラウドファウンディングの利点を取り上げたので、欠点を上げていこうと思います。
クラウドファウンディングの欠点
中華コピーが最悪の敵
さて、ふと思ってしまいますが、アイデアを公開してそれはマネされないのでしょうか。
資金力がないから実行できないアイデアの場合、資金力・技術力のある相手に知られたら不利になるのではないかとはおもいませんか?
もちろん不利になります。
アイデア勝負となる起業の場合、それを不特定多数の人に見られることにより己が実現する前に他人に実施されるという事例は実際に発生しています。
「中華コピー」というのは実のところ褒め言葉です。
短期間で人のアイデアを実現して販売までこぎつける技術を体現している相手がいるということです。(純粋に、中国でそういった事例が多い)
起業する際にはそういった能力がある人たちと渡り合い出し抜かなければならないことを思い知らされます。
※事前に特許を取るなど準備を行えば多少は解消できます
時間がかかる
資金調達が完了するまで数ヶ月の時間がかかります。
上記のように資金がある相手に模倣される可能性があるため時間自体が敵となります。
奇抜なアイデア・既存技術の組み合わせが勝負のスタートアップの場合、好ましくない事になります。
資金調達が失敗した場合は、それまでのプロモーションの準備などに費やした労力がそのまま損失につながります。
※前の記事で書いたように、資金集めに失敗した場合は多くの支援サイトでは手数料は徴収されない
成功率は低い
残念なことですが、スタートアップ自体が失敗する可能性が高いです。
投資した資金が回収できない可能性は十分考える必要があります。
※以前読んだ記事では成功率は35%程度とのこと
原因は、資金が結局不足した、そもそも達成できない技術目標だった、アイデアを模倣された、起業家側が資金を持って逃げたなど色々あります。
それらを加味した上で判断することが起業家・出資者双方に求められます。
出資を求めるからには報告をしっかりしなければならない
資金調達が完了したから、後は結果を出す・待つだけ、とは行きません。
出資した側は開始報告・中途経過報告を求める権利がありますし、出資を受けたからには求められなくとも報告を上げていかなければなりません。
上記のようにクラウドファウンディング自体が失敗する可能性が高いので、あまり良くない報告を上げないといけない場合があるかもしれません。
それでも、起業家側は誠意を持って報告していく必要があります。
ここで失敗すると悪評のみが広がり信用を完全に失ってしまいます。
もしかしたら、応援してくれた人が次のスタートアップ時にも応援してくれたり、協力者になってくれるかもしれないので、罵詈雑言を受けることとなったとしても感情的には対応しないように注意しなければなりません。
まとめ
アイデアを公開することは少なからずデメリットがあります。
アイデアという形のないものである以上どれだけ画期的であっても公開された時点で模倣の対象となりえます。
そのデメリットを理解した上で出資を募る必要があります。
そして、出資を募る以上は誠意を失ってはいけません。
クラウドファウンディング(群衆+資金調達)の通り、相手にするのは人です。
企業から出資を受ける場合とは対応を変えないといけないことを理解しておかなければなりません。
また、出資する側もスタートアップという物自体が失敗しやすいことを認識しておかなければなりません。
どれだけ良いスタートアップでも失敗するリスクは必ずあるものです。
余談
欠点をあげてみたけれど、これまで世にでることのなかったアイデアが比較的容易に実現できるようになる可能性ができることは素晴らしいことです。
公開・実行しないとどんなアイデアも絵に描いた餅でしか無いので、実行する敷居を下げ、個人がスタートアップに参加できる仕組みができてきていることはとても望ましいことです。